ほんわり*ふぁ
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リマダイルほか
サンクを連れて病院へ行きました。
とっーーても混んでいました。

サンクは、股関節が悪く、麻布大学のK先生に診ていただき、爪の異常の件で、K先生からO先生をご紹介頂き、たくさんの先生にご面倒をおかけしてしまっています。
かかりつけの院長先生からのお話によると、やはり、爪の異常部分からは、細菌、真菌などは出てこないので、免疫系が考えられるそうです。

自己免疫系疾患の治療は、幾つか考えられますが、ステロイドの長期投与など、免疫抑制剤によるコントロールをしていくのです。
長期間のステロイドは、できることなら、したくないなーっと、素人意識で思うのです。
院長先生も、「サンクのトラブルは、自己免疫性疾患の中でも、軽い症状で、それほど悪化することもないと思う。投薬は、もう少し考えてみたらどうか。」とのことでした。
とりあえず、外用薬からということで、ステロイド系の塗り薬をもらったのですが、とても小さなチューブで、全部の指に塗ったら、あっという間になくなってしまいます。^^;

麻布大学のK先生は、爪のトラブルを解消してから、股関節の治療を始めましょうといわれていましたけれど、どうも、爪のトラブルも、関節のトラブルも、どちらも抱えながら、これからを過ごさなければならない様子です。

CAP2005 9月号の、「アメリカの動物薬有害副作用情報」での、アメリカFDAの動物用医薬品センター(CVM)の副作用情報をまとめたものを見たのは、実は、関節疾患のペインコントロール薬が気になったからなのです。

K先生は、サンクの股関節は、今、人口骨頭などへの手術を行うのではなく、内服薬などで、痛みをコントロールしつつ様子を見てからにしましょうということでした。
非ステロイド性抗炎症薬NSAIDs類は、以前に関節疾患についてサイトアップしたときに簡単にまとめたこちらのように、副作用発現を少なくすることを努力しつつ、どんどん新薬が出ています。

でも、「アメリカの動物薬有害副作用情報」では、カルプロフェン(リマダイル)は、ダントツ1位です。
このダントツ1位は、発売年度1997年から、ずっとその地位にあるそうだ。
リマダイルの副作用は、以前から話題になっています。
特にラブには重大な肝疾患が出る可能性が強い「らしい」なんて、かかりつけの先生もおっしゃっていました。
1987年~2005年の間の副作用件数ベスト20では、副作用件数13202件、死亡数2655頭と、他の薬剤と桁違いになっています。

1987年~2005年の死亡数ベスト20では、1位がカルプロフェンで、2位がデラコキシブ(コキシブ系NSAIDs)、そして、発売されたばかりのテポキサリンも、21位に入っていました。

コキシブ系は、コキシブ系消炎鎮痛薬「セレコキシブ」 にあるように、従来のCOX-1阻害による消化管などに対する副作用が問題を排除するため、炎症や疼痛に関与するCOX-2のみを選択的に阻害する薬剤の開発が進められた結果、製品化された薬品となっています。

それでも、死亡数はかなりの数になっています。
CAP2005 9月号によれば、老犬への使用が多いためにこのような数字になっているのかもしれないと、書かれてありました。

関節痛を含め、老齢になってから、しかも長期的に使用することが考えられるこのようなお薬は、リスクはある程度把握していないといけないのかもしれません。

サンクのことを考えると、爪の治療で、長期的にステロイドを使用すると、股関節においては、関節の修復に必要な生理的なメカニズムも阻害してしまって、結果的に進行させてしまうと思うし、股関節の状態を考えると、痛みの緩和のために、今後、NSAIDs薬は、ますます飲む機会が増えるだろうし・・・・。

歳をとるっていうのは、心配が増えてしまいますね。
そして、遺伝的に減らすことができる可能性がある病気は、減っていって欲しいな。。。
by phacelia | 2005-10-24 23:59 | 犬 病気のこと